2006.07.11 Tuesday

旅行記14日目:Jersey島北海岸と南海岸へ、そして…

昨日は西海岸を歩いたので、今日は北海岸へ行ってみることにした。レンタ・サイクルにしようかとも考えたが、借りることが出来るのが隣町のSt Aubin(実はSt Helierにもあったのだが、案内を取ってきていなかったため知らなかった)。それに、北海岸は崖の上にパスがあるので、チャリ自転車では無理だろうと思われた。

Le Dolmen du Couperon先史時代の遺跡が北海岸にもあると。先ず、バスバスでRozelという港町に向かった。港に近い所にパスがあるのでそこで降ろしてもらうように頼んでみたが、上手く説明できなくて、Rozelまで行くことに。戻ってもそんなに距離はない。運転手が気を使って、ここか?と聞いてくれたが、とにかく港まで行くと。手前のパスの所で2人が降りたが、確信がなかったのでそのまま乗っていた。確かに近い。しかし登りの坂道である。港に着いてパスの入口に向かっていると、先程のバスが折り返し運転で来て止まって、分かったならそこまで乗って行けと(タダ)。ちょっと間違えて早めに降りたけど、結構急な坂だったので助かった。
パスを進んで程なくドルメンを見つけた。写真で側に小屋があることを知っていたので、すぐに見つかった。この写真は真横から撮ったもの。単に横に石が並んでいるとしか思わなかった。しかし、回ってみると、何と4列に石が並んでいて、中2列の上に天井石がのっているものだった! 高さは50cmくらいで低い方だが、じっくり見た。真ん中を覗いたりもしていた。回りを見ると、下のほうには海があり、駐車場もあった。遺跡の側には眺めが良い広場もあった。

Rozelドルメンを見た後、西へ向かって歩くことにした。崖の上にずっとパスを作ってある。バスを降りた所に出て暫く港をウロウロした。小さな村だが、埠頭の側には人が集まっていた。ガチョウ鳥の群れもいた。人から餌をもらうためである。
崖の上のパスをひたすら歩いた。途中、パス近くにドルメンがあると絵地図に載っていたが、それらしき所には蕨が生い茂っていて確認するのを諦めた。日本では春先に蕨取りをするが、こちらでは食べる習慣もないのでそのまま成長している。それが増えに増えるものだから、そこら中蕨。入っていく余地もないのだ。

BouleyRozelから次の港のBouleyまで約1時間40分。この間には崖しかないが、さすがに景色は良い。パスは登ったり降りたり。坂も急な所がある。そんな所には大抵階段が作られているので歩くのには苦労はしない。階段は木製で、滑り止めらしいが、U字型の釘が打ち付けられている。それが足の裏まで感触が伝わり、何となくツボを刺激しているように感じた。
Bouleyで30分程休憩して、パスにまた入った。地図では埠頭の横からあるとなっていたが、そこは閉鎖されていた。内陸に向かう道路から入ることが出来るようになっていたので問題はなかったが、閉鎖されているのをもうちょっと手前で案内して欲しかった。
途中で東側を見ると、海の向こうに陸が見えた。その距離と広さからすると、その陸はFranceらしい。Jersey島からFranceまで最も近い所で20kmなので、お天気が良ければ見えるのである。

通信塔が見える辺りで内陸に向かうパスに入った。そのあたりにドルメンがあると有料のガイドにも書いてあった。一旦民家の側に出て、再び小さいパスに入った。次第に進みづらくなったが通信塔の側の棘が生い茂っている所に出た。通信塔は3基ある。その内のBBCの通信塔の近くらしい。パスを出た所は違うのだが、近くなのでグルグル回ってみたがそれらしいものは見当たらない。BBCの塔のあたりに舗装道路に出て近づいてみたが、よく分からない。ガイドを確認しようとしたら、宿に置いてきてしまっていた。それ以上無理なので諦めた。ガイドにも探すのが難しいとあったような気がしたからである。
ここで時間を取ったため、崖の上のパスには戻らずに舗装道路を歩いた。舗装道路は足に悪く、すぐ痛くなり始めた。駐車場があり、眺めが良さそうだったので、休憩も兼ねて入った。Giffardと呼ばれる、集落はなく岩場ばかりの湾である。ここまで約1時間50分。

Bonne Nuit駐車場から崖のパスの入口があった。足のためにこちらに進むことにした。そして終点としたBonne Nuitという港にまもなく着いた。40分程だった。道が回っていて、見た目より時間がかかった。ここからバスでSt Helierに戻るつもりだった。バスの時間を確かめると、約30分後である。実はその先のWolf's Caveまで行って戻ってくるつもりだったが、時間がないのでやめた。絵地図にはこの側にもドルメンがあるとあったが、先の状況から見つけるのは難しそうに思えた。
バス停は港から登った所にあるが、下まで行って戻るには十分だった。港にはカフェがあり、絵葉書を物色しに入った。レジに行くとジャージー牛乳のアイスクリームソフトクリームがあると。味見したいので一緒に買った。普通より濃い味。牛乳も普通のものより脂肪分が多いらしい。それで濃い味となるようだが、体脂肪には悪い。これだけ歩いたから良いか…と、食べた。美味しかった嬉しい。ここ数日、夕食でジャージー牛乳で作ったヨーグルトを色んな味で試してはいたが。プレーンでも結構濃かった。
このアイスクリームにも満足グッドして、バスバスで無事にSt Helierに戻った。

St Helierには6時前に戻り、朝目を付けていたTシャツを買った。そして再びバス停へ。町の東にある2つの遺跡を見るためである。歩いても行ける所だが、北海岸を歩いた後だったので片道だけでもと思い乗った。そのバスが夕方の帰宅で混雑していた。降りたい所を運転手に伝えてはいた。その辺りで呼んでくれていたようだが、話し声と景色が確認できなかったので気付かなかった。暫くして海がずっと見えていたのでもしやと前に行き、戻れと言われて降りた。結構元気に歩いて戻った。

Green Island最初の遺跡は何と干潮時に道が出来る小島の上。しかもボートはない。島の案内が出ていたので、海辺に出る所はすぐに分かった。そして、やっぱり満潮時。島へは渡ることができない。遺跡は岸からは見えない。残念だが仕方がない。島に一番近い岩場に登って暫く眺めていた。
ここにはちょっとした船着き場がある。そこに着いた時人が大勢いた。この夕方にである。島を眺めてそちらに向かおうとしたら、その集団が上半身裸になってこちらへ向かって来る。少ないが女性もいた。女性はワンピースだが、全員水着姿である。どうやら、ライフ・セーバーのテストが行われるらしい。集団とはぶつかったが、こちらを気に留めることもなく、走り去っていった。

Dolmen Mont de Ube2つ目の遺跡は、島の遺跡の真北に当たる。そして道も間違えようがない程ほぼ一致直線に進む。森の中への案内が出ていた。薄暗くて誰もいないので、つい急ぎ足になったが、行き止まりに遺跡があった。
石室と通路の境が分からないちょっといびつなものだった。天井石はない。説明図にあった石室内の石もよく分からないのがあった。町に近いせいで、無くなった石もあるようだ。そうは言っても立派なドルメン。周辺の石はちゃんと残っていて、見栄えがした。これがこの島で訪れた最後のドルメンである。

町までは歩いて戻った。幹線道路で、歩いている人は少ないが、たまにいる。そんな中、1人の(若い)男性が通り過ぎてすぐ声を掛けてきた。”Skye島へ行ったのか? 僕はSkyeから来た”と。その時Skye島で買ったTシャツを着ていた。彼はScottishだった。”3回行った”、”最近は2年前”、”Skyeは最高だ”等と言うと、喜んでいた。何だか懐かしくなってきた。彼はこんな所で何をしているかは聞かなかったが、気分は良かったと思っている。私も気分が軽くなり(別にそれまで重かった訳ではない)、ついでに足取りも軽くなった。分かれた後、彼の英語が分かり易かったことに気付いた。宿の人の英語が聞き取りにくかったのだ。ノーマン・フレンチ訛? それともScottishの英語に慣れていたのか…

Jersey Caledonian Pipe Band幹線道路が海辺に突き当たった所で、さっきのSkye Man(勝手に名付けた)の影響とは思えないが、どこからかバグ・パイプの演奏が聞こえてくる。その前も町中で聞いたような気がした。何処かのパブ?と、場所を確かめることもできないので宿へ向かった。そしてまたバグ・パイプが。横の公園の中らしい。入ってみると、舞台で演奏会が行われていた。ハイランド・ダンスも行われていた。演奏は音が乱れることもあったし、ダンスもそんなに上手いとは思わなかった。ソロの演奏は上手かったが。何処のバンドなのか…無料だが、寄付が回ってきた。9時に演奏会が終わった。公園を出る時にこの公園で行われるイベントの日程が貼ってあった。この日はJersey Caledonian Pipe Bandとあった。地元のバンドだった。Scotlandから来たにしては…と思っていたので、納得した。パイプ・バンドって、あちこちあるんだ。日本にもあるから、ここにあっても不思議ではない。
今日がJersey島、Channel諸島最後の日である。その最後にScottishフレーバーに囲まれた気がした。変な気分である。

お天気は晴れ。歩数計のカウントが46824の最高を記録した。そして、焼けた…
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