2008.11.01 Saturday

公開講座:2008年第2回〜「航海の物語−異界と海界の彼方−」

講師は松村賢一氏(中央大学)。日本アイルランド協会の会長でもあるとのこと。 今日は間違いなく階を降り、ちょっとだけ余裕があった、積もりだった。しかし、予想より人数が多く集まったらしく、資料が足りなかった。あるものだけ頂いて席に着いた。私で丁度終わりかと思ったら、既に足りないのがあった。後半で使われたものだったが、無くてもすんではいたが、係の人が気づいて持ってきてくださった。資料はかなりの量で、しかもA3カラーコピーまであった。参加費500円では赤字?かも。でも、前回少なかったので帳消しになる?

資料が足りなかったため、最初はテーマとは余り関係ないお話で始まった。丁度昨日がHalloween。元々ケルトの習慣から来たものであることは知られているが、詳しいお話が聞けた。Hallowとe'enが1つの単語になったもので、Hallowは”神聖な”、e'enはeveningの省略形で、2音節を1音節にする詩の習慣だとか。ふ〜ん。つまり”神聖な夕べ”。日本ではお化け祭りみたいに扱われている。アメリカから渡ってきたから、元の習慣からは離れてしまっているようだ。
ケルトの1年はThe Dark Half(Winter, Spring)とThe Bright Half(Summer,Autumn)の半分に分けている。その変わり目が10月31日と今日11月1日でSamainと呼ばれている。だから、今日は新年となるとか。

(仕方なく)そういう前置きから話は入った。異界の物語はこれまで読んだことがあるのが多かったが、図解を多く取り入れてあり、更にわかりやすくなっていた。アイルランドの異界とは西に広がる大西洋の向こうにあるとされていたらしい。

有名な”アシーン(オシアン)”を始め、”ブランの航海”や日本語訳は無いという”マールドゥーンの航海”も。でも、どこかで読んだような記憶もある。似たような民話もあるらしいとのことなので、そちらかも知れない。”コラの末裔三兄弟の航海”も付けてあったが、時間が無くてポイントとなる所だけになった。

最後に「補陀落渡海」という日本の異界の話(簡略)まで付けられていた。こちらは曼荼羅(まんだら)の写本(絵)が付けてあった。これがカラーなのでわかりやすい。3枚だったが、いずれも同じ構図で、少しづつ違うのがよく分かる。今日の話もまた、日本でも同じような(浦島伝説にも代表される)異界物語があるが、これは日本とアイルランドだけでなく、世界のあちこちにあるようだ。誰でもどこでも現実を離れてそんな世界に行くことを夢想したのかも知れない。

こんな面白い話だったのに、前半の途中、隣から寝息が…その内軽い鼾になった。迷惑千万。先生も気づいたのか休憩の時に”お疲れになったようだから…”と。眠るのは仕方ないかも知れないが、静かにしてよ。

 

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