2010.06.24 Thursday

2010年夏の旅7日目:Kilmartin〜Prehistoric Sites

朝から雨が降っていたが、たいしたものではなかったので、この辺り一帯の遺跡群を歩いて回った。疲れたが、気分は最高だった。 朝、宿の北の方にちょっとした遺跡があるようなので向かった。しかし、そこは採石場で、案内もなくどの辺りにあるのかも分からなかったので、仕方なく引き上げた。今度は南の大きな遺跡群へ向かった。その前に、バス停側に展望台(Kilmartinは南北に延びる道の坂の上にある)から、その遺跡群の一部を眺めることが出来るようになっていた。地図と展望台を元に、先ず手前の塚から見て回ることにした。塚には1〜6の番号が振ってあり、No.6は昨日訪れたGlebe Cairnである。

最初の塚はNo.1でNether Largie Northと名付けられている。余り大きくはない。塚の上に登ることが出来るので上がった。そこはコンクリートの平坦な場所になっていた。ちょっと落胆してしまったが、中央にはガラスが張られていて中を覗いてみると下に石棺らしきものがあった。上部のコンクリートの端にはしっかりした扉があった。注意書きには開けたら締めて去ることとある。開放禁止ではなかったので、押して開けてみた。そこには3段くらいの階段があり、その向こうに石棺がある。つまり中に入っても良いことだ。閉じこめられないかと心配しながら中に入った。石棺の蓋が横に立てかけてあり、これがCups and Rings marked Rockになっていた。天井のガラス張りは上から覗くためと言うより、中の採光のためだった。閉じこめられることもなく、外へ出て、注意書きの通りちゃんと思い扉を閉めた(扉は重いので引くことは出来なかったが、入口の反対側に回って足で押したら簡単に閉まった)。
Nether Largie North Cairn Nether Largie Mid Cairn
次はほぼ並んであるNo.2のNether Largie Midである。大きさはNo.1よりは大きいが、形がかなり崩れていた。石棺は2つあったらしいが、片方はかなり崩れた感じだった。石棺の中を開けたが中は空っぽだったらしい。この上にも乗って見回したが、半分くらいは草が生えている土だった。

No.1とNo.2から道は戻り、十字路に差し掛かった。次はそのまま真っ直ぐ進んだ所にあるはずだが、右の方向は?と思っているとNether Largie South CairnNo.3のNether Largie Southが見えていた。やはり真っ直ぐ進む。ちなみに右手の方は個人の家に辿り着く。こちらは中央に大きな石室があった。中に入ることは無理だったが、覗き込んでみた。塚の中央から向こうに石板が見えた。最初はそれだけと思ったら、これが石棺の蓋だった。サイズとしてはこれまでより大きいものだった。

No.3から程なく歩いた所にあるのがNo.4のTemplewoodで、木々に囲まれ塚が2つある。。ここは展望台からは森に囲まれて見えなかった所である。道のすぐ側にあり、ストリート・ビューでも見たことがあった。その時は塚が2つあるとは気付いていなかった。北側にあるのが古いらしい。中央と、ちょっと外れた所にスタンディング・ストーンがある。南側には中央の石棺の他にスタンディング・ストーンが間に立っていた。こちらの方が大きい。
Templewood North Templewood South

Templewoodから道を渡った先にはスタンディング・ストーンが見えた。Slockavullin Standing StonesこれがNo.5と思ったら、番号が振ってあるのが塚だけであることに後で気が付いた。勿論これを逃すわけにはいかないので、側まで。石は東西に2,1,2と大きな石が立っていた。間はかなり広い。その他にも大きな石の回りに石が並べてあった。元の形があったのだろうが、説明板がなかったので分からない。これが昨日博物館で見たビデオのものか?と思ったが、少し形が違うような気がした。その記憶は間違ってはいなかったのだが…ここは駐車場のすぐ側で、車も数台止まっていた。あちこちの塚やスタンディング・ストーンであった人達はここに車を止めて見学していたらしい。そこの端っこの石に座って休憩、お昼も食べた。その後、別の遺跡を見るため、その前を通っている道を南に進んだ。

そうやって進んでいくと、塚の入口にHistoric Scotlandの車があった。何故?と思いながら塚まで歩いた。Ri Cruinそこには2人の男性が、ゴミなどを拾って見回していた。彼らがHistoric Scotlandの担当者で、そうやって定期的に管理下にある遺跡を見回っているらしい。そしてこの塚がNo.5のRi Cruinだった。森の中にあり、円状と言うよりはU字型に石が積まれていた。小石の中にいくつか長い石板があった。これが石棺の蓋らしい。中は低いので覗き込んでもよく見えなかった。

番号が振ってあるのはここまで。しかし、地図には他にも色々な遺跡が近くにあるとなっていた。大きそうな遺跡がまだあったが、その前にちょっと寄り道をした。小さな遺跡が見つかるかも知れないと林道を進んだ。その側にもあったようだがよく分からずに、林道の端まで。Cross SlabそこにはCross Slabs(石板に十字架が掘ってあるもの)と教会が重なって書いてあった。教会は直ぐ見つかった。廃墟?にしては綺麗だった。中に入ることは出来なかったが、回りの墓地は出入り自由だった。そして、教会の壁により掛かるようにCross Slab2枚があった。近くにはCups and Rings marked Rockがあるとなっていたが、どの辺りか分からないのでちょっとだけ探したがやはり見つからなかった。この辺りからは西側のLoch Crinanの海も見えていた。

そこからHistoric Scotlandが管理している塚とスタンディング・ストーンに向かった。地図の見方が悪かったので、間違った道へ歩いていた。そこへの入口は一行にない。間違いに気付いたのは道の向こうの斜面の木の間に塚を見つけた時だった。スタンディング・ストーンはその手前だが、この入口も分からないし当の石達も見えない。塚の近くには駐車場があるとなっていたので、大きな道に出なければならないと戻ってそちらの方に出る道を進み直した。間にある放牧場を横切っても良かったが、丁度トラクターで草刈りをしていて、無理矢理入ると文句を言われそうなのでまた来た道を戻ったわけである。大きな道に出る前にスタンディング・ストーンもみつけた。駐車場がある手前になる。しかし、大きな道に出てもその石達に近づくパスは見つからなかった。その内に塚まで到着。塚の案内を見ると、何とスタンディング・ストーンにはその先のパスを進めば近づけることが分かった。何という遠回りだ。Ri Cruinで会ったHistoric Scotlandの担当者に聞き出しておけば良かったものを。牛達に睨まれながらスタンディング・ストーンを見て回った。側には小さなStone Hengeもある。そして気付いたのが昨日映像で見たのがこちらのスタンディング・ストーンだった。道を戻って今度は塚の方を見学した。こちらも石棺があったらしい。
Dunchraigaig Standing Stones Dunchraigaig Cairn
これで終わり、と入口とは別の方向に伸びるパスに入った。こちらから道路に戻ることが出来ると思った。しかし、そのパスは前方で道路から離れていた。慌てて柵を開けて道路に戻った。念のためそのパスの行く方向を道路から眺めた。Dunchraigaig Cup and Ring marked Rockその先には別の遺跡があった。地図をよく見てればこんなことはなかったのに。戻る時間を節約したかったため、道路を隔てている石垣の下を見ると、そこに1段の石が突き出ていた。ここからも降りて登ることができた。その先にあった遺跡はCup and Ring marked Rockであった。石に刻まれている印ははっきり見えなかったものの、何となく分かるものもあった。調査の解説図があったので見比べてみたが、いくつかが確認できた。これがおまけのように感じた。

その後はひたすら宿に向かって大きな道路を歩いた。前日バスで通った道だ。やっと最初の塚に向かった道が見えた時、戻った!と思った。その時、前方で赤い服を着た女性がいてこちらに向かってきた。何と宿の奥さんだった。歩き疲れていた私を見て、見かねて車に乗せようと待っていたのだ。おかげで、その先にある上り坂を進まなくて済んだ。普段は平気だが、歩き回って疲れた後ではきつく感じる。

部屋に戻っていつものようにWimbledonを見た。放送は9時まで。その後チャンネルを回すと、W杯予選リーグの放送が行われていた。丁度、日本−デンマーク戦で、何と日本がリードしていた。その後1点ずつ得点はあったが、日本がリードしたまま勝って、決勝トーナメントに進んだ。こちらは夜のゴールデン・タイムと言われる普通の時間だったが、日本では平日の明け方に近い時間。みんな頑張って起きていたのだろうか?そんなことを思いながら、疲れを取るためシャワーでなくバスタブに浸かっていた。

歩数はさすがに31657だった。ふーうっ!

 

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