2010.07.07 Wednesday

2010年夏の旅20日目:Keills(Islay島)〜FinlagganとBowmore Distillery

Colonsay日帰りがCalmacのおかげで没になったので、近くのLaggan湖湖畔にIslay島でも重要な遺跡があるらしいので行ってみた。時間が余ったので、更にBowmoreへ行って、蒸留所見学もした。 地図からするとLaggan湖はそんなに遠くはないし遺跡の場所は北の方で、寄り宿に近い。そこへの道ははっきりと分からなかったが、兎に角向かってみることにした。出がけに宿のおばさんが何処へ行くか聞いてきたので、“Finlaggan”と答えたら、“あそこは12マイルあるよ”と。いくら何でもそんなに遠くはないはずだが、“途中まで歩いて、後はバスを捕まえる”と言ったら納得してくれた。大きな道路を歩いている途中で、“Bridgendまで6マイル”とあった。Finlagganはそのかなり手前なので、おばさんは私が蒸留所見学に行くものだと思いこんで、そんな感じの蒸留所(いったい何処?)とそう言ったらしい。前の日にも、日本人がいる蒸留所があるとか話していたので、其処かも知れない。兎に角私の目的地はFinlagganである。その道に入る所が分からないまま進んでいたが、その先に見えていた森まで行ってみて、何とか確認するつもりでいた。ところが、その森のかなり手前で、其処に案内が見えた。大きく見やすく“Finlaggan 1”と書いてあった。1マイル歩けばいいわけで、思ったより早かった。

田舎道に入り、方向は戻る形だった。更に途中で左に曲がる案内もあった。大きな道路からその辺りを車が通っているのを見かけて、あんな所に車が走っている、と思っていたが、まさか自分が歩くとは!Finlaggan Eilean Mor少し歩くとやがてLaggan湖が見えてきた。その中の島にも遺跡らしきものも見えた。更に歩くと、ビジターセンターが見えてきた。車が2台止まっていた。田舎道に入って私を追い抜いていった車だった。ビジターセンターに向かう道の側にスタンディング・ストーンらしきものがあった。後で確かめたら、やっぱりそうだった。そうやって回りを見ながら歩いて、ビジターセンターに到着。入場料を払って先ず、屋内の展示パネルを見た。ここはLordship of Isles(Islay島のこと)の中心地といわれ、この湖の中の島にお城や集落があった。島の歴史上、重要な所でもある。島やこの場所の歴史をパネルで説明していた。遺跡が見える窓の手前には嘗ての島の様子の模型が展示されていた。確か島の学生達の作品だったと思う。また、発掘された墓石には色々な模様が掘られていて、そのレプリカや本物の破片も展示されていた。

展示室を見学した後、ガイドブックと絵葉書を買って外へ。建物の直ぐ横から、遺跡へのパスに入る。パスを進むと島に渡る手すり付きの木の橋が架けられていた。その手前に、直接ここに入る人たちに遺跡の維持管理のための寄付を促す箱があった。私は入場料を既に払っているので、そのまま先へ。島の中にはいくつかの遺跡がある。Grave Slabs in Finlaggan Chapel一番良く残っているのがチャペルである。このチャペルの中にはここで発掘された飾りのある墓石がそのまま展示してあった。雨風や人からのダメージを防ぐためにガラスを被せて見せてある。その中には重要人物の墓石らしいものも。ケルトクロスも発掘されたとかで、それは展示館の方で見ることが出来る(レプリカかもしれないが)。次に残っているのがPost Lordship Residenceで、この2つの遺跡が遠くからでも確認できていた。Post Lordship Residenceを一回りしたら、中にベンチがあった。風よけに丁度良い休憩場所らしいが。その建物の隣は広いが、壁はなく回りの土台だけが残っているGreat Hallがあった。それを中心にして、この小さな島には20個もの建物があったらしい。その名残はほとんど無い。

Finlaggan Eilean na Comhairle更にこの島の先に円形の小島がある。嘗ては其処まで道が造られていたが、今は水没していた。それらしい名残は垣間見たが。ここにも司令所や城があったらしいが、今は誰も足を踏み入れていないので草がボウボウで、その名残さえも見ることが出来なかった。更に、その建物の下から青銅器時代の遺跡も発見されたと言うことで、ここは遙か昔から何らかの拠点があった様だ。その青銅器時代の遺跡は、島の向こう側だったので、見えるはずもなかった。

この遺跡には大挙して観光客が押し寄せると言うことはないが、私がいた時は絶え間なく訪問者がいた。皆さん、車だったが。さて、ビジターセンターに戻り、お手洗いを借りて、前のベンチで休憩。あっさり来ることが出来て、時間を掛けてみることも出来たのだが、お昼からの時間が空いてしまった。その後どうしようか考え、バスの時刻表を見ると、その後Bowmoreへ行って戻ってくることが可能であることに気づいた。Port Askaigからのバスは15時過ぎが最終なのに、BowmoreからPort Askaigへのバスは17時以降もある。このアンバランスは何?と思いつつ、逆ではなかったので助かった。しかも、最初の案内があった道路まで歩くと、丁度良いくらいの待ち時間でバスが来る。さらに、Bowmore行きを決めたのは銀行である。Lochgilpheadでは無かったが、Bowmoreにあることが分かった。以前にも泊まっていたが覚えていなかった。しかし、バスの時刻表を見たら帰りのバス停がその銀行前となっていたので、確実のあることが分かった。ついでに夕食も買って帰ることも出来る。ただ、バスの帰りの往復切符をKeillsまでにしてもらわないといけない。バスが来て運転手にそれを伝えたら、それは向こうだと言われ、先ずこれからBowmoreへ行くことを伝えていなかったことに気づいた。無事Keills-Bowmoreの往復切符をもらって乗った。

Bowmoreでは先ず銀行に行き、その後ツーリスト・インフォメーションへ向かった。前が工事中で回ることになる。バス停の前に差しかかった時に、おばさんに話しかけられた。どこから?との問いに、“日本から”“大阪の近く”と答えたら、“関西ね”と。そして、“だったら、阪神タイガースのファン? 私、ファンなの”と。誰だ、こんなこと教えたの!?しかも英国ではなじみが薄い野球なのだ。あまりの出来事に“それって野球じゃないの?”と言いたかったが、“Baseball”が出てこなかった。私が(スコットランドには)あちこち、何回も来ていると言ったら、“こっちで旦那さんを見つけたらいいのに。いっぱいいるわよ”と。側でバスを待っていた老婦人にもそんな話を説明していた。その後に“ウルルン”と。それでそのおばさんがテレビ番組の“ウルルン滞在記”に出た(泊めた?)人だと分かったが、あいにく覚えてはいない。いつも番組の内容に納得いかないので殆ど見ていないが。しかし、Islay島の時はスコットランドなので見ていた記憶はある。出演者は全く覚えていない。どうしてウィスキーの話しかないかが、ますますIslay島=蒸留所になってしまったような気がした。しばらく話をして、おばさんは“そうだ、私はコープに買い物に来たんだ”と。それで、お別れを言ってそれぞれの方向に向かった。

ツーリスト・インフォメーションにそちらから行けると思って回っていたのだが、結局銀行の先から行かなければいけなかった。また戻ってやっとたどり着いた。Bowmore Distilleryその間に、Bowmore蒸留所にもちょっと寄った。ツアーの時間を知りたかったが、分からなく、適当に展示を見て出てきた。ツーリスト・インフォメーションから出たら、蒸留所の前からも行けることが分かった。何をしていたんだ!

さて、蒸留所ツアーの時間が分かり、最後のツアーの時間に参加できる様になった。時間はずいぶんあったが、その内にツアー参加者も多くなってきた。最初に展示館でビデオ上映を見た。始まる前に“日本語”の文字もあったが、英語だけのナレーション。日本語は日本からの団体さん用なのか?その後、一旦外に出て、ピート(泥炭)が置いてある入口から入る。Bowmore Distillery Stillsその前に、中はフラッシュを焚かなければ写真はOKとの説明があった。他にも色々な説明があったが、早くてついていけなかった。以前見た蒸留所とはちょっとは違うが、殆ど同じだった。日本で見た時は生の説明がほとんど無くしらけ気味だったが、こちらは生の説明なので、暖かみがある。最後は樽の保管場所。Islay島の他の蒸留所でも同じだが、海面より下にあると言っていた様だ。確かにひんやりした。エリザベス女王が在位50周年の年に買ったと言われる樽もあった。そして、最後は試飲。展示館のテーブルに用意してあった。子供にはジュースを配っていたが、私も欲しかったなぁ。思い切って、ちょっとだけ味わった。悪い味ではないが、アルコールで余りよく分からなかった。3口ぐらい味わったところで、ぽかぽかしてきたので、引き上げた。外でお茶を飲んでアルコールを薄めた。

その後、次のバスまで時間があったので、港を散歩した。その内雨が降り出したので、コープに行って買い物をした。それでも時間があったので、坂の上にあるRound Church迄行って、下った。ついでに郵便局で葉書を出した。時間はあったが、それ以後はバス停で待っていた。Keillsで降りた後、宿の方角は何となく覚えていたが、どんな家か覚えていなかった。全く案内がないので分からなかったが、玄関手前の庭の扉は朝開けた時に覚えていたので、間違った家に入ることもなく無事到着。

歩数は16616。多くも少なくもない数字だ。

 

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