2007.10.06 Saturday

公開講座:2007年第1回〜「アイルランドと映画」

毎年この時期恒例の日本アイルランド協会主催の公開講座に行ってきた。3回のセットで行われるこの公開講座の今年のテーマは「アイルランドの文化」。文化といっても文学などの構えるようなものではなく、最近普通の人にも親しまれいているエンターテイメントの面から捉えた内容である。 第1回のタイトルは「アイルランドと映画」である。

映画といえば殆どが俳優・監督・ロケ地の話になると思ったが、見事に裏切られて、映画製作の歴史や背景の話も聞くことができ、よかった。

取り上げられた映画は必ずしもアイルランドに密接に関係しないようなものがあった。それはロケ地。思いもしないような映画でロケ地に選ばれていたものがあった。ちょっと古い時代の設定では、その雰囲気が話の設定にあっていないので、設定の時代の雰囲気をアイルランドに求めたことから始まったらしい。それをアイルランド側も見逃さなかった。産業的な収入源、地元の人たちの雇用につながるからである。

その後ロケ地となった映画が興行的に成功したのをきっかけに、映画委員会(現在は解散)が作られ、税の優遇措置(現在も続く)がとられるようになって、ますます映画産業が盛り上がっていくようになった。

アイルランドが舞台となった映画は以前はアイルランド紛争や独立運動などをテーマにしたものが多かったが、最近は人をテーマにしたものが多く作られるようになった。こういった映画は日本でも公開されているが、そのほとんどが単館上映である。単館上映の期間はよくて2週間なので、つい見逃すことが多い。見逃した場合でもビデオやDVD、あるいはテレビ放送があればいいのだが…と言うわけで、講座の中で一部を上映された。後半に流れた2本は見たことがない参加者の数によって流す時間を決めようとされた。しかし、同じくらいの時間を使われた。結構な人数だった。私はどちらも見たことがあった。片方だけ見た人は少なかったようだ。やっぱり宣伝が少ない単館上映のためなのか…と思ってしまう。

このあとの上映予定の映画で「Once ダブリンの街角で」(2006年作)が11月に日本公開される予定とか。内容は聞いていないが、ネットで情報を手にいれることはできると思う。こまめにチェックが必要だ。

このあとの公開講座は
 第2回10月13日(土)「アイルランドを中心としたハープの歴史」(講師 岸本年矢氏)
 第3回10月27日(土)「転換期にあるアイリッシュ・ダンス−メディア産業とリバーダンスの影響−」(講師 山下理恵子氏)
である。いずれも13:30-17:00で、参加費は500円、予約は不要。場所は大阪駅前第2ビル6F大阪市立大学文化交流センター。ご興味がある方は是非どうぞ。

 

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onceダブリンの街角で (2006)
ふたりをつなぐ 愛より強いメロディ アイルランドのダブリンを舞台に、地元の男とチェコ移民の若い女がストリートで出会い、音楽を通して心を通わせていくさまを、自然な形で挿...
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